病院長挨拶

富士病院 医院長 富士病院 医院長

大いなる情熱をもって
この地域の医療に奉仕する

富士病院 病院長

深谷 雷太

当院は、1966年(昭和41年)創業者深谷藤一によって、知立市牛田町に開院されました。藤一は、腕に秀でた外科医であり、多くの救急疾患、外傷の治療、手術にその手腕を発揮したと聞いています。1981年(昭和56年)からは、現理事長である脳神経外科医深谷皓孝が後継者として加わり、当初20床で開設された病院は、2009年(平成21年)には130床になりました。

私は2018年(平成30年)に、大学医局を辞し、当院に入職いたしました。同年6月より、病院長職を拝命しました。どうぞよろしくお願いします。

私は、1975年(昭和50年)に生まれ、知立団地中央診療所の隣の家で育ちました。私の幼い記憶の中には、今でも深く鮮明に刻み込まれている光景があります。朝、起きて小学校に行く準備をしていると、おもむろに帰宅した父皓孝の白いズボンの裾は真っ赤に染まっていました。深夜、外傷患者が担ぎ込まれ、処置時に付着した血糊でした。この様に日常のすぐそばに医療を感じる環境で育った私は、自然と医学の道を選択するに至りました。
私は、2000年(平成12年)に慶應義塾大学医学部を卒業後、人の持つ最も重要な臓器である脳に関わる仕事を志し、脳神経外科医への道を選びました。大学では10年に渡り、脳神経外科、頭蓋底外科の世界的権威である河瀬斌教授(現慶應義塾大学名誉教授、元世界脳神経連盟副理事長、元世界頭蓋底外科学会理事長)に師事し、脳外科医としての心構えと頭蓋底外科手術をご指導いただきました。また、2010年(平成22年)から赴任した静岡市立清水病院では、極めて多くの手術を経験する機会に恵まれ、脳血管障害や脳腫瘍に関する手術手技を確立しました。

私は、富士病院に入職するにあたり、如何にしてこの地の医療に貢献できるだろうかと自問いたしました。答えは簡単でした。私には脳神経外科手術の技術と経験がある。これをもって、この地域の方々に奉仕、貢献するほかないとの結論に至りました。

当院は、これまでの生活習慣病、整形外科疾患などに対する治療に加え、脳神経外科の手術、急性期治療およびリハビリテーションをもって地域医療に貢献したいと考えております。私は、ここにそのゆるぎない決意を新たにするとともに、地域の皆様におかれましては、富士病院の新しい取り組みに是非、ご期待いただけますと幸いです。