性機能外来のご案内

男性性機能障害は病気(疾患)です

皆様の中には「男性性機能障害」と聞くと「ああヤラシイ。そんなことはスケベでエッチな男性だけの問題、好き者の問題」と初めから思われるかたも多いかと思います。
しかし私たち人間がこの世に存在するのも、あるいはかわいい子供や孫の顔がみれるのも性欲や性行動があってこそのおかげです。
したがってその機能が障害される「男性性機能障害」はれっきとした「病気=疾患」なのです。

男性性機能障害とは

男性性機能障害には、性欲低下、勃起障害(ED)、射精障害(EjD)、などがあります。 勃起障害とは、勃起しても硬さが弱く挿入しづらいとか、挿入はできても勃起の持続時間が短く途中で萎えてしまい陰茎が抜けてしまうなどの不具合のため、満足のいく性交ができなくなる状態です。

勃起現象とは

勃起現象というのは、性的刺激が脳から脊髄を経由して陰茎に伝達され、陰茎の血管が拡大膨張し陰茎内の大部分を占める陰茎海綿体と呼ばれる血管組織内に血液が充満膨張し陰茎が硬く大きくなる現象です。ということは裏を返せば、脳や脊髄などの神経系統または、血管系統に異常が発生した時は勃起障害が発生するわけです。

勃起障害(ED)とは

勃起障害は体に原因がある「器質性ED」と、精神的な原因による「心因性ED」の2つに大きく分類されます。
特に中高年男性では、高血圧症、高脂血症、糖尿病、狭心症などの生活習慣病をお持ちの方が多いですが、これらの疾患はいずれもその本態は動脈硬化による血流障害です。その結果として陰茎への血流も障害され高率に「血管性ED」の発症率が増加するわけです。すなわち「血管性ED」は生活習慣病の1つなのです。このことは世間的には余り広く知られていませんが世界的に多くの医学論文で立証されています。
また中高年以上の勃起障害は狭心症や心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病などの早期サインとも言われており、勃起障害で受診された患者様の詳しい検査や診察でこれらの病気の早期発見につながった例も多く報告されています。
一方若いかたの勃起障害は「心因性ED」が多く、さらに若いかたでは勃起障害が原因でちゃんとした性交ができずその結果として子供に恵まれないかたも数多くいらっしゃいます。厚生労働省の調査では男性不妊症の原因の7%は勃起障害と判明しており、少子化問題においても勃起障害は看過できない疾患となっております。

射精障害(EjD)とは

射精障害(EjD)は射精できない(射精不能)、射精するまでに時間がかる(遅漏)、射精までの時間が早い(早漏)、マスターベーションでは射精できるが性交時に腟内で射精できない(腟内射精不能)などがあります。
さらに射精不能には①後部尿道に精液が出てこない②後部尿道に精液は出てくるが膀胱に逆流してしまう(逆行性射精)の2つに分類されます。特に最近増加しているのが糖尿病に合併した逆行性射精の増加です。
中には逆行性射精が糖尿病の初期症状になるケースもあるので注意が必要です。

診察について

当院泌尿器科での性機能障害の診療は、詳細な問診、身体診察、採血などの検査を施行し、勃起障害や射精障害の原因につき十分に検討した上で患者様おひとりおひとりに適切な治療を提供させていただくように日夜研鑽を重ねておりますので男性性機能障害でお悩みのかたはぜひお気軽に受診してください。
なお、「男性更年期障害(加齢男性性腺機能低下症 LOH症候群)」「結婚したけど子供ができない(男性不妊症)」「結婚を控えて精子の状態や性病の検査を受けたい(ブライダル外来)」にも対応させていただきます。